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多くの日本人が誤解する中国人観光客のお金の遣い方【インバウンド考察】

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先日、中国の微博(twitterのようなもの)で、日本に旅行に行った際「中国人専用の高いメニューで支払いをさせられそうになった」という話題が注目を集めました。
本記事はそのお店を批判するためのものではないですし、100%実際に起こった事件かは確証ないためどこで起きたのかは詳細述べませんが、微博の投稿内容は以下の通りです(店名が特定されてしまうため、直接の転載はいたしません)。

 

※以下投稿内容訳(カッコ内はとせんばによる注記)※

日本に何年かいて、初めて「中国人専用メニュー」というものに出くわしました。たまたま一緒にいた友人は日本での経験が豊富だったため、直接日本語メニューを要求しました。ところが店員の回答は「日本語メニューはありません」。
それはおかしいだろうとその後直接警察を呼んでようやくわかったことですが、中国語メニューは日本語メニューの約二倍の価格(原文では「一倍」となっているのですが、恐らく倍の意味でしょう)になっていました。店長が来て謝罪をし我々の会計は無料にしていただいたとは言え、中国人が同じように騙されることのないよう、ここに注意喚起を促し…云々。

※以上投稿内容おわり※

 

本件に関しある日本人の方が直接店に問い合わせをしたところ、確かに外国人用メニューは存在し価格も違うが、それは日本人客の場合iPadで直接注文できる分店員の手間が省けるための価格であり…というような回答があったらしいので、店側も事実を認めているようです。

このような「観光客向け価格の是非」に関しては、意外にもグローバルな方ほど寛容な場合もあります。「外国では当たり前」「中国でも日本人価格でこれまで余分に金を落としてきたんだから今取り返してるだけ」といった論調ですね。今でも上海の「豫园」でお土産品を買うと、日本人向け価格が思いっきり提示されて、「そんな高いの買うか!」とか中国語で言うと一気に8割ぐらい安くなったりします(8割安くなってもまだ観光客価格になっているという噂も)。ただ、私からすれば

「やられたんだから自分もやっていい」

という考え方そのものがおかしいとは思いますが。そうではなく「日本のサービスとはどうあるべきか?」を論じるのが先ではないでしょうか?

 

と、そこは今回の論点ではないのでテーマである「多くの日本人が誤解している」問題。これは逆に中国人をよく知らない方ほど陥るのですが、

「中国人富裕層はあれだけ派手に金使ってるんだから細かい金額の事は気にしないだろう」

これは大きな間違いです。

 

こんなの中国人に限らず当たり前だと思うのですが、自ら希望してファーストクラスの座席に座って高い金を支払う事には何の不満もないでしょう。しかしながら同じファーストクラスの隣の座席の方と全く同じタイミング、同じ条件で座席を購入したのに購入価格が彼より高ければ気分悪いに決まってますよね?
中国の富裕層は自分のためにヘリコプター用意してくれたことに対し数百万円を支払うかもしれませんが、誰が購入しても同じ価格であるべきモノを高く買ったり、他が安売りしてるけど自分は定価でいい、と考えているわけではないのです。
 
中流層にしても「爆買い」と言われる行為のひとつの動機が「同じ日本製が中国国内で買うより遥かに安いから」なんですよ。彼らは日本への旅行全体としてはプラスのお金を支出しているわけですが、道中ひとつひとつの行動に対してはできるだけ安値で上がるように周到な調査をしています。せっかく日本に旅行に来たんだからちっちゃい価格の事は気にしない!と考えているわけではありません。

 

少し前の出来事ですが、私の中国人の知り合いで美容関係の方がおります。彼女は日本に帰化した後に現在中国で美容関係のチェーン店を展開されています。ある時お店の上顧客の方が「日本旅行に行きたい」というので自らガイド役を買って出て、日本をあちこち案内してあげました。わざわざリムジンを用意したり、豪華な日本旅行です。上顧客の方々も満足です。

道中帰国日が押し迫り、ある日の午後どうしても彼女は自分の仕事の用事があり、その間顧客の方に付き添えないのと顧客の方の希望もあって、彼女の知り合いの高級美容室でサービスを受けつつお待ちいただく事にしました。
そこで同様の事件が発生してしまいます。通常価格の二倍を支払わされたという事です。彼女もその美容室がそんな事をするとは思っていなかったようで。

なぜ価格が高いのが発見されたのか?これはもう日本人メニュー中国人メニューとかいうレベルではなく、普通に日本人向けの料金表が店内に掲載されていたようです(強気だな!)。そしてこの顧客の方、日本語は上手にしゃべれないとは言え、見て意味がわかるぐらいの理解力はあったのです。

私の知り合いが言っていたのは、その顧客の方の怒り方がハンパなかったことと、「もうあの人は二度とウチの店には来てくれない」という事でした。「あんたもこの旅行で方々の業者と組んで私たちからさんざん利益をふんだくったんでしょうね!」と思われてしまったのでしょう。そうなれば、どうせ本業のお店もそうなんでしょ!という感情が生じてしまうのは仕方ない事です。

 

例えば中国人観光客向けに特別なサービスを提供するので割高になるケース(通訳がどうしても必要、実際に中国人の好みに合わせたサービスにバージョンアップされている)があったとしても、これは当然事前に説明をして理解を得るべきですし、ましてや日本人客に対してと同じサービスを提供しているのに価格が同一でない事が判明しようものなら、中国人は必ず

「騙された!」

と感じ、怒りにまかせてSNSで拡散します。

 
このSNSの普及も言うまでもなく重要な役割を果たしており、以前中国には日本の情報が入りづらかった頃なら確かに「日本人の言っている価格が高いか安いかわからない」という時期もあったのですが、今は調べたらすぐにわかってしまいます。また、上述のようにバレてしまえば事件は拡散してしまいます。
 
ただこの中国人向け価格、実はそう単純な問題ではなく、ひょっとしたら若干グレーな要素が含まれている場合もあるかもしれません。ここで登場するのがバイト感覚で行う、無資格の「闇通訳ガイド」たちなのですが、彼らはこういったお店に送客するとコミッションがもらえる場合があります。店からすればコミッションを支払う必要があるので、日本人客へ提供している価格のままだと「合わない」ので、二重価格を設定するという事は十分に考えられます。

もし万が一そんなやり方をしている飲食店があるとしたら即刻やめていただきたい。私個人の主義主張の観点だけでなく、あなたのためにもです。闇ガイドの方々は、何か不満があったらそれこそすぐにSNSでも何でも使って告発拡散し始めますよ。そうなってくると中国人観光客だけでなく、日本人客からも「ぼったくり店なのでは?」という信頼度の大幅ダウンにつながります。

 

結論

・中国人観光客は実際には価格に対してものすごくシビア
・彼らに「観光客向け価格」などという概念は通用しない
・二重価格がバレたらSNSで一気に拡散されてしまう
・こういう行為をむしろ助長するようなコンサルやPR会社とはお付き合いしないでください
・日本人として、日本企業として、胸を張れるサービスを!

 
要は自分がやられたら不愉快な事は他人にもするなって事です。そんなケチな事考えてるヒマあったら、より良い新サービス提供をすべく日夜研鑽を積んでくださいね!
 

 

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