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今の日本のインバウンドに来年はない【インバウンド考察/セミナー総括】

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~このままでは日本のインバウンドは早晩焼き畑となる!~

「現役が教える 中国ビジネスセミナー」総括
日時:2015年11月30日(月)
会場:NOF新宿南口ビルセミナールームA
 
先日講師として登壇させていただきました、上記セミナーの総括を、ご来場できなかった皆様のために余すところなく簡潔に(←無理)お届けしようと思います。
各講師のお話しされた内容を個別に紹介しますと、映画「ベン・ハー」ぐらいの長さになってしまいますので、せめて「世界の車窓から」ぐらいの長さになるよう、なるべくコンパクトにレポートいたします。たぶん。

 
まずは簡単に講師のご紹介から(登壇順)

 
P1000581
寺村英雄氏  株式会社Groo代表
「スーツ着てセミナーやってる内はグローバルにゃなれんなあ」

 
P1000593
王穏氏  開澤法律事務所 パートナー弁護士
「その売り方、中国の新広告法にひっかかってません?」

 
P1000627
本炭康典(私) 株式会社メイシージェーン 代表
「安心してください、スーツ着てますよ!」

 
P1000685
張軼炤氏  株式会社クリップス 代表
「日本で販促予算の会議をしている間に、中国の広告業界は1年先に進む」

 
P1000694
鶴谷武親氏  株式会社BENLY 第一営業本部長
「越境ECは難しいと悩んでる時間があったら、とりあえずやってみたらいい」

 
えー、これだけですと一体何のセミナーだかよくわからないでしょうし、特に私なんかは忘年会芸でスベっただけの人みたいになってますので、もう少し掘り下げてお話したいと思います。

 
今回のセミナーは、流行りの「インバウンド」「海外にモノを売れ!」系セミナーではなく、あくまで「中国ビジネス」という視点から開催されております。そのため、中国向けマーケティングのようなノウハウ的話はほとんどなく、「売れてナンボじゃないでしょう?相手を満足させてナンボでしょう?」という、本質的な話が中心でした。

事前に各講師の間で内容の打ち合わせがあったわけではなく、たまたま各自が話したい事を話したら、全体がちゃんと同じ方向を向いていたという、ちょこっとクセのあるセミナーでした。各講師の話もそれぞれ特徴があり素晴らしいものだったのですが、冒頭でも申し上げました通り「世界の車窓から」を目指さなければなりませんし、他4名の話の内容も根底は「彼」の話と共通しているため、今回の総括は「彼」の話をベースにさせていただこうと思います。

その「彼」とは?

そう、上の画像を見る限りでは、間違って私服のまま面接に来てしまった大学生にしか見えない、寺村さんです。

 
というのも先頭バッターで登壇された寺村さんは、持ち時間30分の内実に「3分の2」を自己紹介に費やすという傍若無人ぶり。多くの聴衆がここは面接会場なのか?と、受付する入り口を間違えてしまったような錯覚に陥ったに違いありません。逆に、一日人事部長体験をしたい方にはもってこいの講演です。

ただ、当然これにはちゃんと意味があり、自らの体験を詳しく話すことにより、その瞬間自分の感じた何かを来場者の皆さんにも伝えたかったからなのです。

エクスタシー

これが寺村さんが20分以上をかけて訴えたかったもの。

 
寺村さん自身が「エクスタシー」を感じたほどの体験というのは、大げさではなく人生観を変えるほどのモノだったわけです。無理やり「インバウンド」に置き換えるなら、いくら金を出してでも体験してみたいもの。果たして今、中国人観光客にそれだけの価値を提供している日本の観光地、販売店、飲食店がどれだけあるのか?いや、あるかないかではない、それよりも先にそういう気持ちで取り組んでいる日本人が果たして何人いるのか?

よくどこかの素晴らしい調査機関が「訪日中国人の内『日本にまた来たい』『来てもよい』と回答した割合は、八十何パーセント」なんて発表をしていますが、これって満足度とは一切別物ですよね?海外旅行に行って「もう二度と来るか!」って思わせるなんて相当なものですよ。

実際には私の知っている全ての中国の方が、この話題になるとこう言っております。「団体旅行の人は、もう二度としないって言ってますよ」

 
こういう風に書くと、「だからこれからはFIT、個人旅行をしっかり対応しなきゃいけないってみんな言ってるじゃないか」という反論を受けてしまうのですが、いえ、それは正しいと思いますよ。全く否定しません。ただ、FITの鉄則はターゲット国を絞る事。まずそこからスタート。その時に中国大陸をターゲットに設定したらなら、当然ながらもっと中国人というものを理解しなければどうやって満足させられるのか?という事です。

言い換えれば、ネット通販と同じようにFITに取り組もうとしてませんか?という事です。オンラインで情報を拡散するだけ。これ皆さんご存知の概念だと思いますが、ECは接客業ではありません。オンラインPRも同じですよね?中国人向けに一生懸命情報を流せば、確かにその説明書きを見て個人旅行に来たくなる方もいるでしょう。

ただ、一度目はあっても二度目はないんです

情報戦も大事です。きっかけをつくらなければ来てもらう事すら叶いません。ただ、来てもらったときに本当に「エクスタシー」を感じてもらう事はできますか?そういう取り組み方していますか?極端に言ったら、誰しも一度くらいは経験があるかもしれませんが、自分の出会った最高にカッコいいバンドのライブに、俺が金払うからとりあえずついてこい!というようなあの状態にもっていけますか?

「ここはスゴい!これはスゴい!日本がスゴいとかじゃない、ただココはスゴイ!!お前も一度ついてこい!何なら旅行代は全額俺が出してやる!!」

というのが、FITでリピートしてもらうためには当たり前に目指す事ではないのでしょうか?

 
寺村さんはこう言っています。インバウンドとか越境ECって、言葉がひとり歩きしていないか?と。全く同意です。インバウンドって、本当に定義があやふや。みんな「インバウンドで日本を盛り上げろ!」とか言ってますが、確かに言葉がひとり歩きしてると感じる事しばしば。この使い方においては、インバウンドもあやふやなら、日本ってのもあやふや。

「俺は別に日本に行きたいから日本に行ってるんじゃない、俺の好きなあそこがたまたま日本という国にあるだけだ」

そこからスタートだと思うのですが、なんでどうしても「日本」でくくらないといけないのか?そんな風に感じてもらえる場所がたくさん現れて、はじめて「日本」になるのに。

 
ちなみに2015年の流行語大賞にも選ばれた「爆買い」。もう選ばれちゃった時点で「ブームで終わる」事を暗示している、という気がするのは私だけでしょうか?

それはさておき、爆買いと言っても、買われているのは本当に一部のメーカーの一部の製品に限定されています。かと思えばどんなに努力してもうまく売れない、素晴らしい日本の製品もたくさんあります。ではなぜ売れないのか?当たり前の事です。中国人が知らないか、知っていても良い製品がどうか知らないから売れないのです。もしうまいこと誰か使ってくれるようになっても、それが中国人の感覚に合わないものであれば売れません。2009年から中国で納豆を売っていたんでよくわかります。何度試食イベントの時に吐き捨てられたことか(涙)。

でも、納豆には良いところがたくさんあるわけで、地道に何年も活動をしてきたことで、今ようやくその良さを理解する人が増えてきたわけです。不退転の決意でキッチリ中国人と向き合って、トライ&エラーの繰り返しを粘り強く続けた結果に他なりません。

寺村さんの言う「言葉がひとり歩きしている」というのは、言葉に魂込めてないとも言えるかもしれません。自分の話で恐縮ですが、中国で納豆を売るにしても、現地に進出せずにチョチョイとオンラインで展開していたらどうだったでしょう?あー、やっぱり中国人の口には合わないと、大した努力もせずに市場を放棄していたかもしれません。自分は「なっとう」という言葉に魂込めてやってきたつもりで、時間はかかりましたが、それがなかったら中国での納豆の市場は、未だにここまで大きくなってはいないと思ってます。

 
今回は、ある意味その「チョチョイとオンライン」みたいなマーケ会社からするとすごく厄介なイベントであったと思います(私も自分のパートでは、中国人と顔を突き合わせることの重要性をやたらに強調してきました)。でも皆さん、勘違いしないでくださいね!一番イヤなのは、「そんなに大変ならウチには中国は無理かな…」と腰を引かれてしまうことです。いえ、違いますからね!

徹底的にやってみませんか?

という事を伝えたい、それが今回のセミナーの主題なわけです(結果的にそうなってたんですが笑)。

徹底的にやるのって、何もお金をかけろっていう話じゃないですよね?上にも書きました通り、「魂込めてやりませんか?」という意味です。一念は岩だって通しちゃうんです。あわよくば、なんてありません。魂込めてやりましょう!いつか必ず相手の魂と触れ合う日が来ますから。速水さんとマヤみたいに。

 
寺村さんに話を戻すと(戻すの!?)、最後はこうまとめています。言葉だけがひとり歩きしていて、本質が伴っていないかのような日本の「インバウンド」市場は、早晩焼き畑になると。それで本記事のアイキャッチ画像が「焼き畑」だったのですね。なるほど。

Fotolia_94116735_Subscription_Monthly_M

インバウンドなんて呼び方はもうやめて、中国人観光客と価値・体験を共有できるような、そんなサービスに真ッ正面から向き合っていかなければいけない。実は初めてお会いした寺村さんでしたが、その考え方は私にとって激しく共感させられるものばかりでした。そしてそれは日本という国を愛すればこそ。その後そのまま勢いで朝まで酒を酌み交わしてしまったのは、ごく自然の成り行きだったと言わざるを得ません。

 
でも振り返ってみると面白いですね。他の講師陣を見ると、オンラインの部分はクリップスの張さん、オフラインはワタクシ本炭、越境ECはBENLY鶴谷さん、トラブルが起きたら王さんを呼ぶ、とこのチームで中国ビジネス完全サポートできちゃいますね(笑)。今回登壇した講師の誰かに興味があるので連絡したいという方がいましたら、お気軽にお申し付けください。各社へ直接でも結構ですし、とせんばプロジェクトからご紹介の形でも結構ですよ。あ、またセミナー開催してください!というお声も大歓迎です!

お問合せはコチラ←から

 
最後になりますが、主催の株式会社クリップス様、そしてご来場いただきました皆様、誠にありがとうございました。共に日中間のビジネスをますます発展させてまいりましょう!

 

※追加情報:2015年12月6日

その後、寺村さんご自身も本講演で言いたかったこと、というテーマにてコラムを公開されています。
http://groo-inc.com/end-of-inbound
是非上記URLをクリックの上、合わせてご覧ください!

 

 

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