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今更聞けない「We Chat」(微信)って何なのさ?【お役立ち情報】

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最近メディアでもあちこちで見かける「We Chat」(微信)の文字。だんだんと日本の方にも「ああ、中国版のLINEみたいなヤツね」という認識程度は出てきたかもしれません。しかしながらこの認識は誤りであることを、中国に住んでいる日本の方と日中間ビジネスに本気で取り組んでいる方は皆知っています。

ではなぜ一般の日本の方はWe Chatの正体をなかなか掴むことができないのでしょう?以下の理由が考えられると思います。

・興味ないから(ギャフン!)
・使う必要性がないから(基本中国人の知り合いがいないとアプリダウンロードしてないですね)
・調べてもよくわからないから

まあ知ろうとせずに知ることはできないので上の二つはさておき、実は意外と調べてもよくわからないというのはありますよね。試しに王道である「We Chatとは」「微信とは」というキーワードでYAHOO検索しても上位表示されるページからは今ひとつその実体が見えて来ませんし、We Chatサービスを提供しているテンセントのジャパンホームページを見ても詳細な特徴はやはり掴めません。かと言って詳しくない方にとってはどんな検索キーワードでWe Chatのサービスを調べたらいいのかもわかりません。そもそも知らないから調べているので当然っちゃ当然ですが。

 
実は「We Chat」とは何ぞや?というタイトルで風呂敷を広げておきながら、筆者自身も的確にその実体をお伝えすることは困難です。なぜなら、We Chatというツールの進化が非常に速いからです。今書いているこの記事は、数か月後には「参照価値のない記事」となっている事でしょう。

 
そのためあくまで「現状」「当サイトの理解している範囲で」のWe Chatというものを簡単にご紹介させていただきます。We Chat上級者の方からはツッコミどころも満載かもしれませんが、予めご理解のほどよろしくお願いいたします~(文系まるだし人間なのですよ、おほほ)。

因みに海外向けの微信サービスを「We Chat」と呼称するので、中国国内ではあくまで「微信(Weixin)」なのですが、ややこしいので本記事内では「We Chat」イコール微信、という定義で話をさせていただきますね。

 

【コミュニケーションツールとしてのWe Chat】

 
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まあ、LINEとあんまり変わらないですね。「シェイク」は「ふるふる」と同じです。

よくわからないのが「近くにいる人」。これはテンセントも自ら言っているように「ナンパツール」のようなものです。自分の近くでWe Chatを使っている人を探し出して、ずらっと表示してしまうという。もちろん男女別に表示もできます。気になったらその方のタイムラインが直近10ほど表示されていますので、それ見てますます気になったら「俺もその映画は大好きだぜ!」とかメッセージを送って、相手が承認したら友達として連絡先に追加されるという。

ですからここでプロフィール画像(中国語で头像(touxiang)は非常に重要です。そりゃあ自撮り棒欲しくなります。タイムラインにアップする画像も内容も「近くにいる人」のヘビーユーザーにとってはこれまた重要(Facebook,instagram並みにみんなアップしまくっています。まあ、タイムラインの更新はナンパ待ちに限らずものすごい活発ですが)。この機能を使って見知らぬ者同士が実際に会う事なんていうのは少なくとも上海ではザラでしたね(と、聞いてますよ。どうもザラなよう。ザラらしい。私はカタブツですからそんな、ねえ)。

ただ、当然事件性と紙一重ではありますので、この機能はいつか見直されるかもしれませんね。かわいい子とアポとったぞ!と喜び勇んでおっかない男に囲まれるなんてことは十分ありますのでね。男女ともにリスクは存在するわけです(実際問題は多発しているらしい)。

 
メッセージボトルというのは、音声でメッセージ入れて、そのボトルを海に流すと、この機能を使っているどこか遠くの方がメッセージを拾ってくれるかもしれないという。そこからも友達になることが可能です。まあ、遠方だと本当にチャット友達にしかならないので、やっぱり使用頻度で言うと近場で現実的な「近くにいる人(附近的人と言います)」がよく使われますね。

 
他に使い方として日本との大きな違いは、We Chatでの音声メッセージ、音声通話、動画通話を頻繁に使うという点ですね。特に音声メッセージは歩きながらでもチャットができるわけでものすごい頻度で使われています。文字入力するより速いですし、確かに長い文章入力するより全然ラクです。

あと、相手とのチャットのやりとりをキーワードで検索可能です。中国ではビジネスシーンにおいてもEメールではなくWe Chatをよく利用するようになったので、例えばアポの日付は覚えてるけど時間を忘れた!なんて時には「10月11日」と入れれば、関連のメッセージがズラリと表示されるわけです。この場合は音声メッセージだと現状は表示されないので、大事な内容は文字入力にしておく必要がありますね。

 
スタンプだけはLINEの豊富さに及ぶべくもありませんが、グループチャットその他ひと通りの機能が揃ってますし、その他の点ではWe Chatが一歩リードしていると言っても過言ではありません。

 

【決済ツールとしてのWe Chat】

 
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これはもう、アリババで有名なアリペイ(支付宝)は完全にうかうかできなくなりました。とにかくこの決済と連動して提供されるサービスが中国人の生活の利便性向上に密接に関係しているものが多いのです。

 
最近話題になったのは、何とお年玉をWe Chat決済サービスを利用してあげてしまうんだとか(画像内の微信红包)。まあ2014年の春節で公開された機能ですので今後どうなるかわからないですが、日本のポチ袋に相当する「红包(hongbao)」がなくなってしまったとしたら寂しいですね。「恭喜发财 红包拿来」なんて言葉が「恭喜发财 微信拿来」となってしまうのか?もしそうなったとしてもこれも時代だと受け止めますよ、ええ。

 
一般的に人気なのは、中国ではタクシー利用が日本より圧倒的に多いですので、一部の場所や時間によって全く空車がつかまらないんですね。そんな時はタクシーを呼べます(画像内の滴滴打车)。しかもドライバーも方角などによって自分で引き受けるかどうかを決められますので、双方にとってメリットがあります。逆に我々日本人が現地でこのサービスを利用しないと、以前より空車がつかまえにくくなってたりもします。特に出張者はWe Chatの進化についていけないとどんどん不便な出張を強いられるかもしれませんね。

 
他にも公共料金の支払い(コンビニ行かなくて済む!)やネット通販(画像内の京东精选、大手ECモールの京東と連携)もできますし、各都市によってプラスのサービスも受けられます。私は日本にいるので出てこないのかもしれませんが、中国では「城市服务」という都市それぞれのサービスもあり、病院での診察予約なども可能になっているようです。中国の病院は混んでいると出てくるまでに6時間ぐらいかかることもあるので、こういうのは便利ですよね。そして支払いはWe Chat決済で。中国の薄汚れたボロボロの紙幣を大量に持ち歩く必要もありません。快適です。

 

【O2OツールとしてのWe Chat】

 
O2Oとは「Online to Offline」、オンラインからオフラインの行動へと生活者を促す施策、現在ではオンラインとオフラインが融合して相互に影響を及ぼす、というような概念に拡大しています。

We Chatはこの部分に徹底的に攻勢をかけているようです。日本で例えるなら、仕事が終わって「たまにはみんなで飲み行くか!」となったとしても、5~6名でいきなり押しかけて空いている店ばかりとは限りません。順番に電話したり軒先を回ったりしている内に「もう家帰りたくなった~」なんて気分になってしまう事もあるかと思います。そういう時に、We Chatのアプリを使ったら、一発で周囲でその人数がすぐに入れる居酒屋が検索される、みたいなイメージでしょうか?

もちろんこれを実現するには「We Chatのあの検索アプリに登録しておかないと空席ができてしまう」というような店側のニーズとそのアプリそのものが利用される規模が大切なわけですが、We Chatの勢いなら大概の事は実現してしまいそうですね。人気のある店だって「ウチは空席なんてできないからこんなアプリに登録費用払う必要はない」と威勢のいい事を言ってみても、実際には「今空席ありますか?」という電話や軒先の問い合わせには一々対応しなければなりませんし、アプリで「何時以後は空席ができる予定です」みたいな表示があれば、うまくすると閉店時間までずっと満席、みたいな嬉しい展開になるかもしれません。

 
 

と、この分野の苦手な私があまり色々書きすぎるとボロだらけになりそうなので、最後に訪日中国人観光客の集客を考える上でのWe Chatの重要性を。

とにかく集客の担当者は、We Chatの動向に目を光らせておいてください。今後団体旅行より個人旅行が増えたとします。当然飲食もショッピングも自分で決めた場所へ行くようになります。その時、中国人の自国での生活習慣がWe Chatのサービスにより「行く先は予め決めるのではなく、その日の気分や状況でアプリを使って決める」となっていた場合、日本に個人旅行に来ても同じことをするかもしれません。行き先はその場で決める。

そうすると、一生懸命事前にPRをしておこうがなかろうが、最低限このニーズに応える体制を取っておかなければならないのです。例えば「食事はしたいが待ちたくない、電話で空席を確認するほどの日本語力はない」旅行客は、検索対象になっている飲食店以外は候補にすら入れないかもしれません。We Chatでなくとも同様のサービスを提供するサイトやアプリに自分の店舗を登録しておく必要があるという事です。特に飲食店はそうでしょうし、イベントをよく開催されている小売店などもそうでしょう。ひと言で表すなら、

「We Chatの動き方次第で、これまでかけてきた販促方法や費用は効果が著しく低下する可能性がある」

という事です。そのくらい現状、We Chatには中国社会、中国人の生活スタイルに影響を与えるだけのポテンシャルがあります。

 

「LINEマネしたヤツでしょ?」

とか今でも言っている方がいるとしたら、即刻その考えは改めてください。そもそも微信(その後すぐ海外向けにWe Chat)の方がリリースが早いですし(微信が2011年1月、LINEの初版が2011年6月)、収益の核も違います。We ChatはLINEの主な収入源であるゲーム課金やスタンプより、イノベーション、O2Oといったところに力を入れて、しかも他の大企業と組むことを厭わずものすごい速さで仕掛けています。ひょっとしたら日本企業が新サービス開発のための社内会議の日程を調整している間に、最初の試作が完成しているかもしれません(大げさかもしれませんが、そのくらいの認識でいた方が間違いないと思います)。

 

LINEでもFacebookでもただのSNSツールでもただのサイフ代わりでもない、それがWe Chatです。私のこんな文章でも興味をお持ちいただけたようであれば、是非いろんな情報を集めてみてください。特に中国人観光客を呼び込みたい方はWe Chatの現状をよく理解した上で利用するかまた別の媒体を選ぶかを決めるようにしていただくのがベターではないかと。IT分野は全く強くないが中国ビジネスに関してそれなりにイメージはできる私の「肌感」がそう言っていますので(←テキトーだな、おい!)。

 

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